蚕衣無縫XII + オカベマサノリ

“真木千秋と百草が提案する布と衣”

会期(10.27 tue, 11.4 wed は休廊となります)

2020. 10. 24 sat – 11. 8 sun / 11:00–18:00

真木千秋 在廊日
*真木千秋さん在印中のため、真木テキスタイルスタジオより田中ぱるばさん、大村恭子さんが在廊されます

2020. 10. 24 sat

オカベマサノリ 在廊日&受注会
*沼田みよりさん10/24(土)在廊
*変動の可能性がありますので、お電話にてお問い合わせください

2020. 10. 24 sat – 11. 1 sun

真木千秋

縫製のない一枚の布、座繰り絹を草木・花などで先染めして織り上げたストール、手織り布をシンプルに仕立てた秋冬の衣、その他暮らしの小物など

私は今も北インド、ウタラカンドのGanga Maki工房におります。ここ10年かけて仲間と共に土を耕して種を播き、苗を植えて染料植物や繊維になる有用植物を育てながら織物制作を続けてきました。コロナ騒ぎの始まったこの春、いつ戻れるかわからないまま日本に帰国し、自粛ムードの中で日々試行錯誤を続けました。そして4ヶ月後に思い立ちインドに戻りました。ロックダウン中もGanga Maki工房内外の畑の木藍や他の染料植物や繊維植物はぐんぐんと育ち、それらを収穫して素材にして制作をしたかったのです。

今、こんなふうに思っています―日本でもインドでも、太陽と水と土があれば素材となる植物を育てることができて、植物を素材とすることは、自然に寄り添うことだ―と。私にとって天然素材はまだまだ未知なことがたくさんあり、発見や課題が山のようにあります。
今回その収穫した藍やヒマラヤウール天然色の糸を織って仕上げて布にし、さらに手でちくちくと縫い合わせて大小の布をつくってみました。一枚と同じものがない布です。
安藤明子さんの手によりどんな衣が生まれるのかとてもたのしみにしています。

ヒマラヤの麓にて

オカベマサノリ

古代ビーズのアクセサリー(ネックレス、ブレスレット、指輪、ピアス、イヤリング)

三つ編みに編んだ紐に、お気に入りの古代の珠をひとつ。
変わらずに続けている形です。
紐には赤や青、茶や黒もありますが、肌なじみの良いベージュを一番多く使っています。
今回、少しクリーミーな生成の紐で作品を作ってみました。

淡いブルーのローマングラスや、オレンジの鮮やかなエッチド・カーネリアンたちは、その色合いが華やかに賑わいます。
透明感のある縞瑪瑙だとソフトな仕上がりに。
生成りの紐は、珠の色を引き立てます。

今回も、様々な時代のガラスや石のビーズたちと一緒に参ります。
よろしくお願いします。

maki*momogusa

2001年以来12回目の今回展、コロナ禍で初めての特異な状況の中で、半年ぶりの作家をお迎えしての企画展となります。真木千秋さんは、東京都あきる野市と、北インドのヒマラヤ山麓にアトリエを構えていらして、国際間の違い、共通するもの、不安や不便、焦り…様々な事を感じられながら、この時期を過ごされたことと思います。

3月末。インドから急遽引き揚げて来られ、4、5月ロックダウンの時期より、あきる野の工房で試織や蓼藍の植え付け、染色、春繭のずり出しなどに精を出し、併設する竹林ショップでは、実際の展覧会に加えオンラインにて動画配信が開始され、移動が制限された中での出来る限りの試みを始められました。
6月には再会を喜び、状況や思いを分かち合い展覧会の計画を話し合いました。7月、西表島で長年交流していらっしゃる石垣昭子さんと、芭蕉の手績みや、島に生息する植物から息を呑むような鮮やかな色を取り出す日々…
8月、漸くganga工房に戻られ、工房の皆さんとの再会、生茂るインド藍に埋れていらっしゃる千秋さんのお姿がありました…会うことが叶わなかった期間、互いに思いを馳せながらそれぞれの場所で作り上げていらしたものの美しいこと!

今回百草サロン用のテキスタイルとしまして、ミミちゃん格子からの発展で、エクリュと黒のシンプルなギンガムチェックを作っていただいています。経糸と緯糸が織りなす基本の格子は世界中に昔からあり、規則的でシンプルなギンガムチェックだからこそ、タッサーシルクナーシと手紡ぎウールの風合い、経年変化を楽しんでいただけることと思います。そして今、真木さんが繰り広げていらっしゃるヒマラヤウールナチュラル色に時折天然色の色が差してある、千秋さんの自在のチクチク繋ぎ布がとにかく楽しみです。どんなふうにサロンに生かせるかも。ご期待ください。

千年もの時を経た古代ビーズを、お一人お一人に合わせ、お好みの紐に仕立てて下さるオカベマサノリさんのお 仕事は、対面できない期間、中止を余儀なくされました。その間は畑仕事や草刈りもですが、ひたすら紐を編み貯めていらしたとのこと、5月末からは、アクリル板と手指の消毒で感染防止に留意しながらの接客 をはじめられ(すでに編み貯められた紐もなくなり、今またせっせと編んでいらっしゃるとのこと)、二年ぶりに百草に戻って来てくださいます。古代から今日まで生き残ったビーズとの出会いを楽しみにいらしてくださいませ。新作のエクリュの紐は、肌に馴染みどんなビーズも明るく鮮やかに品良く見せてくれます。ご愛用のアクセサリー の紐の調整や交換もいたしますので、お修理のご希望の方はこの機会にお待ちしております。

コロナ禍のもたらした生命と経済の危機をはじめ数々の災いは暫く解決は難しく、その中で生きる方法を編み出すしか、今はありません。幸い、自然と向き合い手を動かすことは出来ます。今までに増して自然からの声を聴く事ができるでしょう。そうして出来上がったものはより輝き、また感じる側の枯渇感も増して、今までにない作品との出会いの場となる事を信じております。作品の中に宿るものがどれだけ希有なものの集合体であるか、時間も距離も、全てを当たり前に操る事に慣れてしまっていた私たちが、原始へと引き戻され、ガツンとパンチを食らうくらいの劇的・感動的な体験になるのでは、と期待しております。
実際に会えること、直に観て触れ、身に着けて体験することが、さらに特別なこととなるに違いありません。

安藤明子

イベント

event

予約制―無料(ご予約方法はHPをご確認ください)10月24日(土)14:00―15:30ごろ
今回は真木千秋さんのご帰国が困難なため在廊頂く事は叶いませんが、その代わりに、以下のような盛りだくさんの初日イベントを計画しております。二十畳の広い空間でゆったりとご参加頂きます。イベント後にも展示をご覧いただけます。

1. 田中ぱるばさんによるスライドトーク
2. 真木千秋さんからリモート挨拶
3. オカベマサノリさん・沼田みよりさんご紹介
4. 今回展の作品紹介
5. 真木テキスタイルスタジオのストールやかけ布、衣服とオカベマサノリのアクセサリー、百草サロンとのコーディネート・アドバイス(解説:大村恭子・沼田みより・安藤明子)

オカベさんの奥様でコーディネーターでいらっしゃる沼田みよりさんは、真木千秋さんと親交が深く、長く作品を紹 介していらっしゃいます。また、2002年より福岡で百草サロンをご紹介くださっており、蚕衣無縫展のイベントで は度々ご登場いただいています。

momogusa sarong

①10月26日(月) 14時より
②11月3日(火) 14時より
百草 展示室にて
秋にお勧めの組み合わせや着付け、真木テキスタイルスタジオの布や衣服とのコーディネートをテーマに、百草サロン講習会を行います。(予約不要)
※マスク着用
※宜しければ、着付け用ゴムズボン、コーディネートご希望のサロン等をお持ちください

インフォメーション

〒507-0013 岐阜県多治見市東栄町2-8-16
多治見ICより車で10分
JR多治見駅より東鉄バス13分「高田口」下車1km

tel. & fax. 0572 21 3368
http://www.momogusa.jp

momogusa cafe

今回のランチは軽食をご用意いたします。
感染防止のため、店内は間隔を設け席数を減らしております。
これまでカフェをお待ち頂いておりました土間が密になってしまうのを避けるため、お待ちいただく場合は、ギャラリーの展示をご覧いただくか、戸外またはお車の中でお待ちください。
11:00–18:00 (L.O 17:30) メニュー・席の予約不可

schedule

10.19 mon– 10.23 fri 休廊
11.9 mon– 11.13 fri 休廊
11.14 sat– 11.29 sun 暮らしの造形Ⅹ | 金森正起(琺瑯)・小澄正雄(ガラス)
11.17 tue, 11.25 wedは休廊
11.30 mon– 12.4 fri 休廊
12.5 sat– 12.21 mon one room exhibition | atelier scrumpcious“winter knit”
12.8 tue, 9 wed, 17 thu, 18 friは休廊
12.22 tue– 1.7 thu 冬季休廊