ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
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企 画 展 今までの企画展・今後の企画展へ
benlly's&job メイプル缶   岡田直人 カップd   辻和美 めんちょこ「ホリホリ」
艸田正樹 つめたい水   竹俣勇壱 フォーク大中小
百草冬百種展 金沢から
2010 1月30日(土)〜2月14日(日)
11:00〜18:00
会期中無休

岡田直人
白磁の皿・カップ・鉢など

艸田正樹
ピンブロウで作るガラスの器(鉢・グラス・杯・徳利など)

竹俣勇壱
ステンレス・銀・真鍮銀メッキのカトラリーやアクセサリー

辻和美
めんちょこ(被せガラスをカットしたシリーズ)など


bennlly's & job
オリジナル革製品(手帳・財布ほか)アンティーク雑貨など

丸八製茶場
献上加賀棒茶をはじめ、色々なお茶、オリジナルの焼き菓子

在廊日
1月30日(土)
岡田直人・艸田正樹・竹俣勇壱・辻和美・benlly's & job
1月31日(日)
岡田直人・艸田正樹・竹俣勇壱

ももぐさカフェ
ルヴァンのパンと通常メニューをご用意しております
勝手ながら企画展のランチはお休みさせて頂いております
岡田直人
1971 愛媛県松山市生まれ
幼い頃から絵を描いたり物をつくる事に興味をもつ
1992 高校卒業後、京都でデザイン・イラストを学んだが、それを仕事にする事に自信が持てず、以前から興味のあった焼き物の道に進む
1993

愛知県立窯業高等訓練校卒業後、石川県の九谷青窯に入社
いろいろな素材や、古い器にふれながら、器を量産する日々を過ごす

2004

石川県小松市で独立
現代の生活空間、食生活を意識し、器を製作中

艸田正樹
1967 岐阜県生まれ 
1987 名古屋大学、同大学院にて土木工学を専攻
1993 (株)三菱総合研究所にて地域の計画策定等に従事
1997 リセットボタン・オン
1998 ガラス器制作を始める
2004 育児のため休業
2007 制作再開
KiKU竹俣勇壱
1975 金沢生まれ 
1995 彫金を学び始める
1996 アクセサリーショップでオリジナルアクセサリーの制作に携わる
2002 独立 工房兼ショップ「anonymousrhythm」オープン
2004 工房兼ショップ「KiKU」オープン
辻 和美

カリフォルニア美術大学(CCA)卒業後、金沢卯辰山工芸工房ガラス工房専門員を勤め、1999年にガラス工房「factory zoomer」を設立。ガラス器の新しいスタンダードを目指し、デザイン・制作を行う。また、美術家として、日常生活における歪みや危うさをガラス素材を通して表現してきている。その作品は国内外で高く評価され、展覧会等も数多い。一方、金沢の町にアートを根付かせる活動として、県内外の作家を招聘し、その個展をスタンプラリーで繋ぐイベント(アナザームーブメント)を行ってきた。既成のジャンルにこだわらない独自のスタイルで活動を展開。

benlly's & job 田中義英
1962 1月13日 岐阜県生まれ 
1984 デザイン会社デコレーターとして入社
1986 同社クラフトショップ担当
1990 独学にて革小物制作を始める
1993 金沢市内にて雑貨店[benlly's & jo]開業
1998 革制作を一時期休止
2005 制作を再開 現在に至る
丸八製茶場 丸谷誠一郎
昭和21年 8月29日生まれ 
昭和46年3月 慶應義塾大学法学部政治学科卒業
昭和47年4月 家業を継ぐ為、東京を離れ丸八製茶場へ入社
昭和53年10月 岩波新書「食品を見わける」の著者、磯部晶策氏を出会って「良い食品を作る会」に入会 会の理念である4条件、4原則を基本に原材料の見直しを始め、ものづくりの哲学を学ぶ それまでの経営方針を180度転換する契機となる
昭和62年4月 丸八製茶場の5代目社長に就任 現在に至る

第三中央
 金沢生まれでなくても金沢出身と答える人が多い石川県。明治初期の廃藩置県の時には、金沢県という名前の時期があったし、金沢イコール加賀藩という流れはまだ残っているのだろう。その加賀藩は江戸時代、藩別石高一位の120万石であり、二位の薩摩が72万石だから、如何に大きい藩だったかが分かる。関ヶ原の戦さでは、身内で東軍と西軍に別れて生き残り、明治維新では幕府から新政府派へ移行して難を乗り切っている。県名の由来は、金沢から県庁を一度外に移したのが石川郡だったからというのが公式の説だが、その移設は、徳川御三家に次ぐ力があったので、旧加賀藩の力を削ぐためだったという説もある。
 それで県別の百種展六県目は、石川県とせず金沢とさせてもらった。金沢は二次大戦の戦災にあわなかったので古い町並みも残り、金沢美術工芸大学、卯辰山工芸工房など、文化的施設にも恵まれている。産業と工芸を奨励した加賀藩の流れを引き継ぎ、石川県も羨やむ程の文化行政を執り行っている。しかし、その伝統の強さが足かせとなり、なかなか新しい動きが外に出てこなかった。外様大名であったが故、目立たぬよう内向きな姿勢を貫いてきたからという人もいるが、大都市だったから自立性が強く、中央志向はないのかもしれない。
 そんな金沢のイメージを一新したのが、金沢21世紀美術館である。難解とされている現代美術を、街の中にオープンな雰囲気の建物を造ることで、ぐっと市民に近づけた画期的な施設である。元々、伝統工芸が盛んな県であったし、文化的素養の高い地域性なので、違和感なく溶け込み、新しい動きと古いものとのバランスが取れて魅力度が増した。それに連動するように、若手の作家たちの動きも感じられるようになった。生きの良さではなんといっても辻和美さん。個人作家のスケールを越えて制作展開する、ガラスの食器と現代美術の二刀流である。作るだけでなく、ギャラリー経営と街を使ってのアートイベントなど、金沢を様々な形で活性化させている。若手の育成という点では、benlly’sの田中さんの影響も大きい。古い物から新しい物まで、雑貨への溢れんばかりの愛情を感じる方である。知識と情報の引き出しも多く、色々と説明して貰うとあっという間に引き込まれる。この店に若い頃通い、金工の修行を積んで独立し、その近くに自分の店を持ったのが竹俣君。年に似合わず落ち着きがある早熟の親分肌。面倒見も良く将来の金沢を引っ張ってくれるだろう。そんな金沢へ移り住んだのが艸田君。ピンブロウという技術で造る吹きガラスの器は、偶然性を旨く取り込んだ工芸でもなくクラフトでもない独特な佇まいを見せ、装飾性を競わず、透明ガラスの質感と形の美しさだけで見せている。岡田君は九谷青窯でしっかり修行を積み独立、そのまま石川県に住みながらシンプルで端正な陶磁器を制作する作家。どんな難しい注文の形にも応えられるロクロの技術には定評がある。最後に御紹介する丸八製茶の献上加賀棒茶を、初めて頂いた時の衝撃は今でも忘れない。独特の香り高さと味に、全く新しい領域のお茶だと感じた。その美味しさの所以でもある、徹底した安全な食品に対する姿勢、直販という販売方法など、21世紀の会社の在り方を先取りした丸谷さんの経営感覚は実に素晴らしい。誠実さを守り抜いた結果でもあろう。やはり、加賀藩は物作り・味覚の宝庫であり、これからも楽しみな街である。
百草 安藤雅信
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