ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
Temporary Exhibition Gallery Permanent Exhibition Gallery Cafe Outline & Access Momogusa Original Masanobu Ando's Work Akiko Ando's Work Published Momogusa Blog.
企 画 展 今までの企画展・今後の企画展へ
白泥土瓶 '04
内田鋼一展
2004 9月18日(土)〜10月3日(日)
11:00〜18:00
会期中無休
作家在廊日 9/18 (土) 9/19(日)14:00まで 9/20(月)
ミニシンポジウム「工芸を越えて」
今回はGalleryやまほんとの共同企画のミニシンポジウムを二部構成にて行います
一部 9月18日(土) 17:00〜
内田鋼一・赤木明登・土田真紀・安藤雅信
百草 「内田鋼一展」 会場にて
二部 9月19日(日) 17:00〜
赤木明登・内田鋼一・山本忠臣・安藤雅信
Galleryやまほん 「赤木明登 漆展」 9/19(日)〜10/1(金) 会場にて
三重県阿山郡阿山町丸柱1650(phone/0595-44-1201)
※DMでご案内をお送りさせていただいた中に、間違いがございましたのでご訂正をお願いいたします。
1.在廊日20日(日)→在廊日20日(月)
2.やまほんでの赤木明登展 〜10/1(月)→〜10/1(金)
ももぐさカフェ
おなじみcoffee KAJITAによるコーヒー、
ケーキをお楽しみいただきます。
今年初めよりご好評頂いておりましたが今回が最後となります。
是非ご利用ください。
二つの感性
自分の感性について最近悔しい思いをした。リアルタイムで聴き今まで退屈だと思っていた'70年代以降のマイルス・デイビスの音楽が、突然堰を切って身体に入って来たのである。芸術はやはり理解するのに30年掛かるのかと、身をもって証明してしまった。30年とは振り子が行って戻って来る時間なのか、余分なものが抜け落ちて純粋かつ客観的に見られるようになる時間なのか、いずれにせよ一つのサイクルのようだ。30年未満で理解できるかどうかが感性を測る一つの尺度になる。どうも僕の感性は鈍いらしい。
 リアルタイムでモノの本質を掴む難しさは、そのモノにすぐ後から色々な物語が付随してしまうからだろう。例えばソウルミュージックの本質とは別に、ソウルはディスコでナンパする音楽みたいにその時は語られる。30年経つとその付随したものが自然に取れ、本質だけが見えてくる。僕も含め大衆は、渦中にある時本質に辿り着く前に付随しているもので判断を下していることが多い。
 観る側聴く側が芸術を理解するのに相応の時間が掛かるように、造る側にも同じ事が言えないだろうか。造る側もスタートは観る側聴く側である。何を観てきたかがその後の作家活動に影響する。観る訓練・写す訓練を経て新しい創作に向かうからだ。美術作家が一人前になるのに音楽家より時間が掛かるのは、音楽は資料として残りにくく美術の方が観るべき過去の遺産が多いのも一つの理由である。様々な感性がある中で美術には2種類の感性の連続性が必要である。最初に歴史を見つめる感性、その次にこれからの時代を見つめる感性である。この順番を間違うと先を見つめる目はブレやすく、流行に捕らわれた浅はかなものになることが多い。その点内田君の歴史を見つめる感性は図抜けている。モノに付随する余分な物語に左右されず、モノの本質に迫り、取り入れるスピードと確実性には恐れ入る。彼の古道具のコレクションを見ると幅広く膨大な量を押さえ、過去の価値観を卒業して、自分の目で新しい美を発見し絞り込んで確立していることに嫉妬を覚える程だ。人類が生活のために造ってきた芸術も含めた道具を、世界のその土地土地の材料・風土・技術などを含め造り方から使い方までを身体で体感してきたことが役に立っている。そのように引き出しが多い上に、卓越した技術が加えられた作品は浮ついたところが無く、無駄な表現をせず際だった存在感を放っている。
 マイルス・デイビスがジャズの音楽的発展から'70年代の時代性を取り入れた革新的発展に至ったように、これから内田君には、もう一つの感性を生かして次の時代の息吹を中心に据えた制作に移行していくことを期待している。もう既に陶芸からスタートして陶芸を越える作品造りが始まっていることは皆さんご存じの通り。30年後しか気付かない僕が言うのも何だけれど、人気作家から時代を背負う作家へ更なる発展を遂げて欲しい。
百草 安藤雅信
無題
内田 鋼一
1969 愛知県名古屋市の鉄工所を営む家の次男として生まれる
1990 愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科修了
三重県四日市市の製陶所にて轆轤の賃挽き職人として働く
以後、海外(ヨーロッパ・東南アジア・西アフリカ・南米等)の窯業地などに滞在し、現地の町・村・部族・家族・個人・・・それぞれのヤキモノをつくる環境・状況を目の当たりにし、そこから生まれてくるモノの必然性や成り立ちを学ぶ
同時に、それぞれの国・地域の古窯や古陶・土器などの調査に携わり、窯の構造や作り方、焼成方法・土など原材料の造り方や成型方法など、ヤキモノを造る上で根源的かつ初歩的な事を知る
2000 「うつわをみる 暮らしに息づく工芸」展(東京国立近代美術館)
2003 「UCHIDA KOUICHI」展(三重県・Paramita Museum)
作品集『UCHIDA KOUICHI』を求龍堂より刊行される
2004 今回「百草」での個展は、今まで自分が感じ・触れ・想ったモノや事が自分なりに消化され、(それを言葉として説明できないので)必然的に手から出てきたモノだと思うそれは、目に写る具体的なモノや(現実の形とは別の)そのモノの中にある内包された想いを温度が削がれることなく織り込めたらと思い造りました 
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