茶味的麁相

中国茶のこころ

李曙韻さんを迎えて
出版記念大茶会 / 李曙韻講演会 / 出版記念展

茶会 李曙韻さん講演会と展示(茶会予約者のみ入館)

2019.3.2 sat — 3.3 sun

展示 (一般の方々の入館・会期中無休)

2019.3.4 mon — 3.17 sun

*DMの日付が2018年になっておりますが、正しくは2019年です。
お詫びして訂正いたします。

中国で茶家十職を主宰され、中国茶界に旋風を巻き起こした李曙韻さんの書籍「茶味的麁相」の日本版「中国茶のこころ」(KADOKAWA)が、18年9月、翻訳に3年あまりの月日をかけて出版されました。
 この度、中国・深圳より李曙韻さんをお招きし、日本国内で中国茶に携わっている方達と共に出版記念大茶会と李曙韻さんの講演会を催します。
 同時に出版記念展としまして、李さんの影響を受け中国茶道具を制作する作家やギャラリーによる中国茶道具と古道具の展示を致します。

百草大茶会

2019年3月2日(土)・3月3日(日) 百草

・午前席 30名
10:00–13:00 茶会(三席)
13:00–14:00 昼食
14:00–15:00 李曙韻講演会

・午後席 30名
14:00–15:00 李曙韻講演会
15:00–18:00 茶会(三席)

・茶席
李曙韻監修席: 茶家十職社中
茶人席: 富田直美・浦川園実・堀口一子・横山晴美
作家席: 中尾郁夫・小澤章子・市川孝・三笘修
*三席のうち一席は茶家十職社中(李曙韻監修)の茶席になり、あと二席は予め当方で決めさせて頂きます

・料理
トラネコボンボン 中西なちお

・菓子
Organic Vegan Sweets 田中あづさ
菓子屋ここのつ 溝口実穂

・参加費
前半席(昼食付き): 18,000円
後半席(昼食無し): 15,000円

・展示
中国茶道具: 中尾郁夫・小澤章子・市川孝
三笘修・大村剛・安藤雅信
古道具: 季の雲 中村豊実

応募方法

メール受付のみ・予約制(先着順)2019年2月16日(土)10:00– 60名受付 / 22日(金)10:00– 60名受付
*ご予約の際はmomogusa@momogusa.jpからの受信ができますよう設定をお願い致します
*2/16からの予約分の受付は終了しました。両日とも、前半席のお席が残り少なくなっております。

1. 件名は必ず「百草大茶会 参加希望」として下さい

2. 本文記載条項
・氏名 (複数様でご応募の場合は全員分)
・希望日、前半席 or 後半席
・携帯電話番号(複数様でご応募の場合は全員分)
・住所、メールアドレス
以上をご確認の上、momogusa@momogusa.jpまでメールにてご応募下さい

3. ご予約受付完了された方のみ3日以内にメールにてお知らせします
(迷惑メール設定の解除をお願いします)
*応募人数に達した場合、メールをお送りしませんのでご了承下さい

4. その後、確認メールを頂いた時点で
ご予約完了といたします

注意事項
・記入情報に不足や誤りが見受けられるご応募や、予約開始時間より前のご応募は無効となります。
・万が一のキャンセルの場合は4日前までにご連絡ください。3日前よりキャンセル料が発生いたします。
3日前・2日前→半額返金 / 前日・当日→全額負担
*代理の方を立てられる場合は、キャンセル料を見合わせます。ご相談ください。

それぞれの茶

台湾時代の李さんを百草にお招きした茶会より早十年以上が経つ。その間生活工芸系のギャラリーで中国茶の話題が登り嗜む人も増え始めた。それは中国茶愛好家たちに加え、それまで外周にいた様々な作り手たちが関心を持つようになってきたからである。時代を遡るとこれは1970年代以降の台湾で開発された乾泡式工夫茶が、新しい中国茶道具を欲した事に端を発している。僕もこの手前なら都市型の世界標準になると思い、制作も手前も真剣に取り組むようになった。昨今の珈琲文化のように、中国茶でも個人それぞれが楽しむサードウェーブが始まったのである。

乾泡式工夫茶は福建省と広東省潮汕区の烏龍茶の手前である工夫茶を基に、茶盤や茶海などを使い、あまりテーブルを濡らさず小さな茶杯で何回かに分けて丁寧に淹れるものだ。台湾でニューウエーブの茶文化を牽引してきた李曙韵さんが12年に中国に渡り、民族意識や精神性を求めていた世代の心をわしづかみにした。その時、中国の伝統的な窯のものでは十分な道具は揃わず海外に道具を求め始めたが、多様な表現性を獲得している日本の作家にスポットライトを当てたのは、台湾時代から日本の作家との交流を深めてきた李さんである。

今回の展覧会は「茶味的麁相 中国茶のこころ」の出版記念の展示と茶会であるが、原本の「茶味的初相」に掲載された作家達を中心に出品を御願いした。僕も含め全員が李さんに育てて貰い、茶人との交流もふくめ10年以上の経歴を積んできた。経験から浮かんだアイデアを形にした作品が多く並ぶことだろう。茶会は李さんの監修席、作家席、日本人の茶人席を用意して楽しんで頂けるようにした。

李さんの茶への姿勢を説明することは、僕のレベルではとても難しい。印象として見立も含めた道具組や茶席の設えのセンスは群を抜いている。手前や型に囚われず、茶への自由度を失わない茶人であり、精神性と心の安寧としての茶を求めているように思う。トークショーではその辺りを尋ねてみたい。茶会では抹茶のようにお菓子を充実させた日本流の中国茶を今回お見せしたいと考えている。それが恩返しであり、中国茶の発展に繋がっていくことと信じている。

百草 安藤雅信

李 曙韻 / Li Shu Yun

シンガポール生まれ。早年台湾留学、現在中国大陸で活躍されている中国茶人。96年台湾にて「人澹如菊茶書院」を設立。台湾茶人の審美眼や文化的な素養を大きく育成した人物として知られている。03年より、劇場茶会シリーズをプロデュースした。11年「茶味的麁相」台湾で上梓。12年活動の場を台湾から中国北京へ移し「茶家十職」設立。13年「茶味的初相」簡体字版発行。17年NHKドキュメンタリー「アジアの人物」で唯一紹介された中国茶人として登場。

安藤 雅信 [作家]

1957年岐阜県多治見市生まれ。武蔵野美術大学彫刻学科卒。和洋問わず使用できる千種類以上の日常食器と茶道具、また「結界シリーズ」など現代美術と焼き物を平衡して制作している。98年ギャルリ百草開廊。
00年若手作家支援のためstudio MAVO開設。
10年「ギャルリ百草 美と暮らし」(ラトルズ)
18年「どっちつかずのものつくり」(河出書房新社)

中尾 郁夫 [作家]

陶芸を始めて40年になります。若い頃から取り組んで来た伝統的な器や茶具つくりの技術が、台北 永康街で出会った台湾茶藝と不思議とうまく繋がり作陶の愉しみとなっています。長いお茶文化の歴史の波の中で陶芸家として存在出来る幸せを感じています。

小澤 章子 [作家]

福岡県生まれ 広い野原でクローバーを摘んだり牛の糞を踏んづけたりしてのびのびと遊ぶ、一方 絵画教室の先生(阿部平臣氏)の個展でF200のアブストラクトに圧倒される。1979年金沢美大油彩科卒。素材への違和感と平面作品の制作に自分の限界を感じ、瀬戸市に移り住みノベリティーの原型を制作。焼き物、立体へと転向。県立窯業専門校であらためて焼き物の基礎を学ぶ。土、火、水、風と自身との一体感に魅せられて方向が定まる。

市川 孝 [作家]

1967年 滋賀県生まれ。大学で彫刻を学ぶも陶芸の道に進む。07年 李曙韻先生と出会い、台湾茶の香りの変化に驚く。翌年、人澹如菊茶書院で個展。李さんのお茶に自由さを感じ、12年「茶菓花器事」14年「茶遊記」活動開始。好みのお茶が見つかり、16年から雲南、福建、広東省などを訪れる。17年 西安、福建でも「茶遊記」活動。「茶器や周りの道具」作りに留まらず、宋代斗茶図に刺激を受け、茶道具を組んで運べるトランクや二輪車の「茶車」も作り続けている。

三笘 修 [作家]

1973年大分県生まれ 東京学芸大学卒 京都、常滑で陶芸を学ぶ。型づくりによってあらわれる揺らぎある形、自然釉を使った滋味深い色の作品が特徴。10年前、李曙韻老師に出会い、茶席でいただいた香り豊かな一杯のお茶にこころを奪われ、以後、老師主宰の「人澹如菊」「茶家十職」で個展を重ね、中国茶の歴史、奥深い精神性を体感する。日本、中国の先人が残してくれた素晴らしき文化を学び、独自の茶道具を作ることを目標に日々制作につとめている。

大村 剛 [作家]

1977年福岡県生まれ。97年陶芸家・岩田圭介さんに出会い、翌年コーヒーカップに興味を持ち 仕事を手伝わせていただく。99年多治見工業高校陶磁専攻科入学、先輩に誘われて百草の展示を手伝う。安藤雅信さんに茶の釜の音とジョン・ケージの音が共通すると話を聞いて興味を持ち、百草で茶道を習う。01年安藤さんの貸し工房「studio MAVO」、07年福岡県うきは市に開窯 。11年李さんと出会い中国茶を知る。お茶を体験させて頂きつつ定期的に個展を開催。

季の雲 中村 豊実 [古道具]

滋賀県長浜市「季の雲」のオーナー。生活ギャラリーとして、陶磁器・木工・金属など、年間に15~16回の展覧会を開催。「茶遊記」の活動、毎年2月の中国茶器展、毎月開催の中国茶教室など、中国茶の魅力を伝える様々な取り組みに力を注いでいる。写真撮影、DMデザイン、陶芸制作、冬はスキーで体力維持し、春夏秋には、カヤックでびわこパトルール隊長として、琵琶湖の安全を見守っている。随時、パトロール隊員募集中です!

Organic Vegan Sweets 田中 あづさ [菓子]

アメリカ Seattleのヴィーガンレストランにてペイストリーシェフを勤めた後02年に帰国。
同年「Organic Vegan Sweets」を立ち上げる。白砂糖、卵、乳製品、動物性のものは一切使用せず、厳選したオーガニック素材を贅沢に使用したヴィーガン、マクロビオティックスタイルの身体に優しいお菓子をご提案しております。

菓子屋ここのつ 溝口 実穂 [菓子]

1991年生まれ。大好きな祖母と餡子を炊くことをはじめ、リアルおままごと(台所に立つ事)に夢中。餡子をより美味しく炊く方法や食べ合わせなどを考える事が日常。自分で作った菓子が人に喜んでもらえる事を知る幼少期。食物栄養科の短期大学・公務員 / 栄養士・和菓子屋(東京・京都)を経て、14年予約制「菓子屋ここのつ 茶寮(和菓子のコース)」始動。日本に古くから伝わる事を学び、何を残し、変えていくのかを和菓子を通して伝えていきたい。

トラネコボンボン 中西 なちお [料理]

2007年よりトラネコボンボン主宰。旅するレストランと称して全国で食のイベントを企画。11年3.11東日本大震災後に被災地の友人との約束で blog「記憶のモンプチ」にて毎日一枚、動物の絵を更新中。16年より毎年11月に台湾での料理会を開催。17年より1年間365日を猫の絵で綴る本3部作を製作中。多治見の春の食材を、ここ数年通っている、中国、台湾で覚えた料理に仕上げたいと思います。

富田 直美 [茶師]

1959年東京生まれ。大学で中国語を学び、総合商社で対中輸出業務に10年間従事。85年から2年間留学した台北で凍頂烏龍茶に出会う。本格的に中国茶を学び始めたのは00年当時追っかけていた香港スターの好きなお茶がモンキーピックと聞いたのがきっかけ。現在は中国茶教室『Salon de Leecha 麗茶』を主宰し、自宅やカルチャースクールで講座を持つ。どんなお茶も美味しく楽しくいただくことがモットー。

浦川 園実 [茶師]

女性誌の編集者、ライターを経て、2004年より中国茶を学ぶ。当初より“こころの師”と仰ぐ李曙韻氏の世界感をこよなく愛し、足繁く訪台。現地で李氏の茶事を目の当たりにするたび雷に打たれる。自身の活動は、ギャラリーやスタジオを舞台として、舞踏や音楽、絵画などを取り入れた茶会を企画する「香白韻」を主宰。『中国茶のこころ』では編集を担当。茶と編集が点と点でつながり、今後はまた新たな方向性を模索中。

茶絲道 堀口 一子 [茶師]

1974年滋賀県近江生まれ。84年幼少期に茶畑のある風景で遊んだ記憶。母がいなくなり、家事修行。94年アートスクールにて自分探し。かたちに残らないインスタレーションに興味を持つ。
99年茶道と中国茶を学びはじめる。04年茶「栞館」を一年営む。自然茶研究いつのまにかはまる。14年父も逝き、さらにお茶へと…ご縁ある場所で、茶絲道として活動。目の前の茶葉を愛おしみ、より自然の力と平らになりますように…

好日居 横山 晴美 [茶師]

建築設計の傍、趣味で茶(抹茶中心)の時間をふるまう。未踏の世界観、中国茶のミラクルに出会ってしまう。仕事帰りの逃避行、中国茶會 無茶空茶へ。30年以上空いていた町家を改修、
思いつきで2008年 茶時 好日居 の門を開く。日々是好日、茶に国境無し、とらわれのない心で、一期一会のお茶の時間にささやかな魔法をかけてみたい・・・と今にいたる。茶菓花器事、茶遊記を経て、茶時(お茶の時間)を通して茶縁を愉しむ。

インフォメーション

〒507-0013 岐阜県多治見市東栄町2-8-16
多治見ICより車で10分
JR多治見駅より東鉄バス13分「高田口」下車1km

tel. & fax. 0572 21 3368
http://www.momogusa.jp

ももぐさカフェ

営業時間: 11:00–18:00(17:30オーダーストップ)
会期中メニュー: 中華風そぼろ丼とシェントウジャン(おぼろ豆乳スープ)のランチ(限定数)
メニュー・席の予約不可

スケジュール

3.18 mon − 3.22 fri 休廊
3.23 sat − 4.7 sun 「COKIAのかばんとmomogusa春のコレクション|(double AKIKO)」
4.8 mon − 4.11 thu 休廊
4.12 fri − 4.16 tue 常設展示
4.17 wed − 4.19 fri 休廊
4.20 sat − 5.6 mon 糸・布・衣展(mon Sakata / 齊藤田鶴子 / 安藤明子)