ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
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  動物彫刻 オオカミ  
 

 

石原稔久展

2016.6.11(土) - 26(日)
11:00 - 18:00 会期中無休

在廊日|6.11(土)12(日)

 

 

◎石原稔久さんによるトークショー

日 時|6.11(土)
    14:00 - 15:00   
聞き手|安藤雅信    
参加費|無料

ぜひご参加くださいませ   




 
 

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土と生きる 1

戦後、歴史ある産地の枠を飛び越え、個性的な作家たちが出てきた。
‘90年を過ぎた頃からクラフトフェアやギャラリーショップの様な鑑賞を目的とせず、使い手と作り手がやり取りする場が出来始め、作家の目指す方向が広がった。そして、21世紀にデビューした作家たちは、前世代の葛藤などどこ吹く風、軽々と産地もジャンルも飛び越え、軽やかに個人を楽しみながら作っている。かといって彼らは個性を競うのではなく、自分が興味を持って積み重ねてきたものを、何のてらいもなく自由に出している。作り手の裾野が広がっていることがとても嬉しい。
 21世紀のもう一つの特徴は、「使い手」が歴史ある産地などに頼らなくても、焼物を自分の眼で選び、生活の中に取り込めるようになったことだろう。「これ何焼ですか」と尋ねられることはなくなり、作家が雰囲気や物語を感じさせるものを持っていれば、同調して喜んで受け容れてくれるようになった。
 石原君は、その雰囲気と物語を沢山持っている稀有な作家である。自在に手捻り技法で形を作り、削り仕上げをしてから色付けをし、薪窯で焼成する。ろくろも同じように削りを大事にしている。削りはまさに刻みであり、彼が学んできた彫刻の技が充分活かされている。彫刻(具象をDoll・抽象をObjectと彼は呼んでいる)と食器を同じ技法で造り、分け隔てしないところに、造形の力だけでなく、生活と作ることの密着さがうかがわれる。そして、彼が作ったものには不思議な存在感がある。物語から抜け出してきたように命が宿っている。ありそうであり得ない形だったりしても、生き生きとしている。食器も彼にとっては、具象彫刻の一つなのかもしれない。実際、彼は手捻りと削りで制作した小さな具象彫刻を登場させる絵本も作っている。手間の掛かる仕事を
ごく自然にこなしている石原君の物語の世界に、身を置きたくなる展覧会になるだろう。


 

 

 

 

 

百草 安藤雅信

 

 

 
       

 

 

  穴窯蓋物、茶入
       
 

  穴窯花入
   

左から 白ツートン片口
黒広口鉢
ベージュマグカップ
泥彩ツートンボウル
 



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  石原稔久  
     
  1973年

大阪に生まれる。福岡県直方市に移転。
生まれつきアトピー性皮膚炎で、小・中・高校と思春期はこの病気でよく悩んでいた。
そのことが自分自身のものの考え方の軸になっていったように思う。新聞記者の父と学校教員の母の間に生まれる

     
  幼少期 

学校の宿題などは一切せず、山や川で遊んでばかりいた。
絵本や児童文学を読むことが好きで、ミヒャエル・エンデやフィリッパ・ピアスなど、学校を休んで読み耽っていた。

     
 

1988年15歳

地元の画塾・阿部塾に通い、毎日石膏デッサンを描く。
講評のときは、塾生同士で熱く論評し合っていた。

     
  1991年18歳 武蔵野美術大学彫刻科に入学。
木を彫ったり、鉄を溶接したりして作品を作る。
ものを作る面白さを味わう。
     
  1995年22歳

大学を卒業後、父のすすめで陶芸の道へ。
笠間窯業指導所に入学し、ロクロの基本を学ぶ。
大学での自由な制作から一転、制約のある陶芸が窮屈だった。
その頃、笠間や益子の陶芸家の窯焚きや窯築きを手伝いながら、薪窯について学ぶ。

     
  1997年24歳 指導所を卒業。福岡に帰り、本格的に陶芸を始める。
ロクロの窮屈さへの反動か、手びねりで作品を作ることにした。
     
  2000年27歳 福岡県宮若市に移転。
古谷道夫の書いた「穴窯」という本を読みながら、2ヶ月かけて穴窯を築窯。
   

 

   

 

   

 

   

 

 

 

2004年31歳

ゆうど が企画した、佐賀の古民家での展覧会「開明の道を編む」で 初めて作品を展示する。
この開明の道には4回参加し、企画側の仕事にも触れる。
もの作りの仲間が増えていき、自分のやりたい場所や世界が定まり始める。

   
2006年33歳

梅屋(福岡)にて初個展。以降、各地で個展を開催。

   
2011年38歳 絵本冊子を制作。
東日本大震災の一週間後、北九州の動物園で絵本人形展を開催。
多くのイベント自粛が続く中、「こういうものこそ 今やるべき」との園長の強い後押しで、開催にこぎつける。
   
2013年40歳 フランスで行われた「パリ14区セラミック展」とメルシエアソシエーションでの展覧会に参加。
右も左も判らぬ中で、何人かの友人と出会う。
   
2014年41歳 縁あって、ほぼ日刊イトイ新聞カレンダー2015のデザインを担当する。
   
2015年42歳 2013年の渡仏で出会った友人の企画で、フランスのリールで初個展。
   
2016年 現在

器の中に彫刻性を感じながら作るこの頃。

 

 

   

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