ギャルリももぐさ/百草
作品/百草
Temporary Exhibition Gallery Permanent Exhibition Gallery Cafe Outline & Access Momogusa Original Masanobu Ando's Work Akiko Ando's Work Published Momogusa Blog.
企 画 展 今までの企画展・今後の企画展へ
chikuni 丸台座照明  伏見漆工房 ベビーS&Fセット  伊藤環 白瓷馬上杯
古賀充 SEA STONE VASES
西川聡 急須  大隈美佳 かえるカップ  招山 メッシュチェア  Spologum Tシャツ
沖から吹く風

 インターネットの普及と共に、時代は大きく未知の世界へ転換しつつある。そこに団塊世代ジュニアの進出も相まって、消費文化は様変わりした。彼らの消費的な特徴は、就職氷河期だったこともあり、非日常的な演出より生活のリアリティを大切にするようだ。東京で有料の草刈り付きイベントに、彼らが集まったという話には耳を疑った。お金を出して草刈りを体験するというようなミニマムなリアリティに共有意識を感じ、静かな多数派を形成しつつある。
 積極的に西洋のサブカルチャーを取り入れてきた行動的な多数派団塊世代と、西洋文化にコンプレックスなど無いと言う静かな多数派ジュニア世代のちょうど中間にあたる我々の世代は、まるで落とし穴にいるかのような少数派である。落とし穴から見る空は狭いが、逆に地下の断面はよく見える。11年目を迎えた百草のこれからの10年は、地下と地上を出入りしながら進めていきたいと思う。

 県別に作家を紹介する百種展も5回目となり、今回の神奈川は東京の陰に隠れているかのように見えるが、実は文化の地下水脈が豊富なところである。そして、本格的な武家政権を確立した鎌倉幕府、黒船のペリー来航、厚木に降り立ったマッカーサー、戦後のサーフィンカルチャーなど、時代の変わり目に神奈川が存在することが多い。横浜出身の美空ひばりと加山雄三、逗子育ちの石原裕次郎、努力とは別の何かを感じる土地柄でもある。東京で学生時代を過ごした者の多くが東京コンプレックスを持つ中、神奈川県人だけは「東京がどうした」と堂々とした振る舞いをしていたことを覚えている。数年前、鎌倉のギャラリーを12月に訪ねた際、澄んだ空気に輝く太陽が降り注ぐテラスで昼食をしたことに衝撃を受けた。まるで地中海の島にいるかのような錯覚に陥り、独自の文化を持つ湘南を見て学生時代の謎が解けた。私の中では冬の演歌が似合わない県、ナンバーワンなのである。
 そんな神奈川、幅広く作家が移り住み独自の文化を育みつつある。今展では西の湯河原から東の横浜と様々な作り手にお願いした。地方色に染まらない面白さと神奈川の持つ独特な雰囲気を、今回の百種展で感じていただければ幸いである。
                           百草 安藤雅信

伏見真樹
1967 横浜生まれ
18歳 美大進学を断念しペンキやさんでアルバイト 職人の世界に魅せられる
20歳 鎌倉彫訓練校に入校、彫刻・塗りを学ぶ 初めて漆にかぶれる
22歳 同校卒業。鎌倉彫白日堂に彫り師として入門 2年後、塗りへ転向
25歳 結婚
26歳 長女誕生を機に漆工・佐藤阡朗氏(長野県木曽平沢)に弟子入り 一家で移住汁椀を始めとする生活工芸の漆器づくりを学ぶ
30歳 独立、埼玉県東松山市に工房設立
34歳 埼玉県熊谷市にて初の個展 以後、年に2、3回個展開催
37歳 故郷に近い神奈川県葉山町に戻る
40歳 三女の離乳食をきっかけに作った竹のスプーンを本格的に製作開始 ベビースプーンからサラダサーバーまで大小約10種類
年約500本を目処に製作を続ける
百草冬百種展 神奈川から
2009
1月31日(土)〜2月15日(日)
11:00〜18:00
会期中無休
作家在廊日
1/31(土) 招山 chikuni 西川聡 伏見真樹
2/1(日) 古賀充 招山 chikuni
2/7(土)・8(日) 招山
2/11日(水・祝)伊藤環 spologum(野中厚志・森由江) natane
「natane」in ももぐさカフェ
1月31日(土)/ 2月1日(日) ntaneのパンを使いランチを御用意します


はじめて焼いたパンはできそこないで
四角いかたまり、
ずしっと重く、むっちりしていました。
しかしとてもおいしかった。
こんなパンは食べたことがないと思いました。

その原型みたいなパンはずっと記憶に残っています。
そういうことがきっかけで
パンを焼いているんだと思います。   natane 増井亜希子

ももぐさカフェ
2月2日(月)以降は「ルヴァン」のパンをお召し上がり頂けます


伊藤環
1971
陶芸家 橘日東士の長男として福岡県秋月に生まれる もの心つく頃から、父親の傍で粘土遊びに興じる グラフィックデザイナーを目指して大阪芸術大学デザイン科を受験するが不合格 滑り止めで受験した同大学陶芸コースに入学 オブジェ(現代陶芸)の面白さを知る 大学卒業後、山田光氏(走泥社創始者)に師事
1995
「陶芸の森」でオブジェを制作。同年秋、郷里に戻り父と共に作陶 父と陶芸の森で出会った中里隆氏の影響を受け、ろくろ成形の魅力を知る
2001

リュックに自作の器を詰め込み上京するが、落胆し帰郷 使われるための器の難しさに気付く

2003 再び上京し手応えと方向性を確認する この頃から独立を考え始めるの難しさに気付く
2005

神奈川県三浦市三崎に独立 現在に至る

古賀充 コガ ミツル 造形作家
1980 神奈川県茅ヶ崎市に生まれる
2003 多摩美術大学美術学部工芸学科卒業
石、葉、流木、紙など日常の中で出合った素材との関係性を作品にしている
手でモノをつくることを中心に展覧会のほか、作品集、絵本、など様々なかたちで作品を発表
2008

IID GALLERYにて海岸の崖に流木つかって恐竜の化石を原寸大で再現したDriftwood Dinosaursを発表
同年、 ロサンゼルスのtortoiseにて海の石を削った作品展を開催
写真絵本「いしころとことこ」福音館書店 作品集「Driftwood Dinosaurs」ユトレヒト
その他、石の花器の作品を収録した「sea stone vases」などがある

招山
本物のキリムが見たい 妻の希望でイスタンブールの旅に同行した
そこで出会った絨毯商のキリムコレクションが素晴しく、彼らのライフスタイルも妙に自分たちの肌に溶け込んだ 古い部族の敷物は高価でその頃無職だった私は購入の際、躊躇したが十数枚のキリムを元に関東近辺で絨毯の行商に専念
長野県奥滋賀にある黒川記章設計の「ロマン美術館」にキリムを収める
様々なギャラリーで展示会をする度に工芸品や美術品に触れる機会に恵まれいつか自分達のギャラリーを持とうと決め、妻の多大な協力を得て、2001年鎌倉山に「ギャラリー招山」を建てる
昨年、建築家を目指す大橋幸治と共に洋画家「朝井閑衛門」アトリエ敷地内の古屋を自分たちで増改築 姉妹店、「招山 由比ヶ浜」を開廊 招山主要作家の作品を常設展示、オリジナル家具の作成や各種企画展イベントを行う
Spologum 野中厚志
1971 四才 書家である父の元、厳しく書を習う 平行して絵画教室へ
1974

七才 実家裏手の廃工場で機械部品、ガラスの破片を拾う癖がつく

1980

十四才 一切の勉学をやめ、友を優先

1983 十六才 公立校のデザイン学科でグラフィック・デザインを学ぶ
1986 文化服飾学院へ
1990 テキスタイル企画会社に就き、素材開発型のプランニングに携わる
2004 独立と同時にブランド「スポロガム」を立ち上げる
Spologum 森由江
1970

ニット工場の二女として生まれる

1991 お茶の水美術専門学校卒業 八王子の機屋に入社
1996 八王子の機屋を退社 テキスタイル企画会社に所属
2004 独立と同時にブランド「スポロガム」を立ち上げる
chikuni アワヤタケシ
1970年、横浜に生まれる 幼少期に実家の改築作業に携わる機会を経て建築の魅力に引き込まれる 同時にプラモデルなど細かな製作作業にも没頭 10代後半に建築家を目指すがインテリア関連のデザイン事務所に入社 商業デザイン・プロダクトデザインなどの仕事を覚える この時期に音楽や海、美術館巡りとの出会いも大きな影響を得た (セックス・ピストルズを聞きながらスケッチや図面を描いていた記憶が残る)
20代半ばでエクステリア関連の仕事で鉄の仕組みを覚え西洋アンティック家具屋へ 古家具やアンティック小物に囲まれた30代前半 デザインから製作までを表現したく数年前に独立 バウハウスの思想に非常に共感を持ち、現在の作風には反映されている 
2008年11月1日 生まれ育った横浜に小さな工房と展示室を立ち上げる
西川聡
1967

愛知県生まれ

1990 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業 翌年新宿京王百貨店にて初個展 この頃より同大学研究室助手をしながら、海外で出会ったものや、ことをテーマに、個展 企画展を中心に作品を発表
1997 スペインにて制作活動のあと、妻の大隈美佳とアフリカ大陸/中近東/西欧を一年間放浪
1998 KAYA  設立 2004年神奈川県湯河原町に工房移転
1999 クラフト全国公募99札幌 優秀賞 北の菓子器展 奨励賞
2000 工芸都市高岡クラフトコンペ 奨励賞
2008 優秀賞 いわゆる陶芸家の仕事だけではなく、量産もののデザインや、国内外のレストランの食器の制作なども手がける 個展、企画展多数
大隈美佳
1964

東京生まれ

1985 上智大学文学部哲学科中退 小劇場の役者を目指すも挫折
1993 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科大学院修了 30才になっていた
1999 二人展「陶悦」東京。長男出産
2001 日本クラフト展優秀賞
2002 次男出産 38才になっていた
2009 現在6歳と9歳の息子を育てながら、作陶中

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